moniqueのブログ

リタイア後の毎日。水彩画、フランス語、ピアノ、ガーデニング

語学レッスンは癒し:昨日の仏語レッスン

昨日の仏語レッスンの先生は、元IT企業勤め、陶芸家の彼女とパリ暮らし、という男性。

プロ意識は高いですが、バリバリの語学教師の持つ「教師臭さ」はなく、何より教えているのを楽しんでいる雰囲気が心地よい先生です。

 

昨日の教材は、パリオリンピックの際に作成された、女性の権利拡大に貢献した女性10人の彫像(金色のリアルな感じの彫像です。)が主題でした。議事堂の中庭に(今は移設されています)10体あります。私が知っていたのは、哲学者のボーヴォワールと、弁護士のジゼル・アリミで、他の8人は全く知りませんでした。そのうち6人について短いビデオで学びます。

 

この先生のレッスンでは、必ず、日本はどう?と聞かれるので、日本の女性解放活動家(フェミニストて言葉のほうがいいのかな?)について少しリサーチしておきます。

平塚らいてう(らいちょう、と読むと思いますが)や津田梅子がすぐ頭に浮かび、少し調べておきました。

 

この問題について考える時、いつも思い知らされるのは、今の私達女性が当たり前のように思っていること、職業の自由(例えば女性弁護士は1933年から)、選挙権(完全なものは1945年)が可能になったのは、(私の年齢だと)「つい最近」のことなのです。

 

などなど、歴史やら、社会の問題など、語学の枠を超えながらの語学レッスンなのです。でも、堅い話ばかりでなく、津田梅子→お札の人物→最近お札使わないので、じっくり見たことない で、先生がネットの画像見せてくれて、「は、はじめて見たぁ!」と、大笑い。フランス人に日本の紙幣を見せられて初めて見るという、おかしな隠遁生活(笑)。

 

この語学レッスンがなければ、フランスのみならず、日本の明治時代以降のフェミニストの話題が会話のテーマになることは、私の生活では皆無です。それってよくないことなんだろうと思います。応援したい政治家はいるけど、家に引きこもってしまっている。

 

という自分の生活に関する反省もあり、精神的な充足感が大きいレッスンでした。

「癒し」という言葉が合うのかどうかは分かりませんが、その夜よく眠れたのは事実です。

 

昨日の仏語レッスン:村上隆の作品

昨日の教材は、村上隆の2010年のヴェルサイユ宮殿での展示についてのビデオでした。

 

15年も前の展示ですが、日本人アーティストとしては初めてで衝撃的だったようです。実は私は全く知りませんでした。

 

このアーティストの作品は、もちろん見たことがあり、海外で評価されていることは知っていましたが、私の世代には受けにくい作風だと思っていました。ポップ過ぎて、イマイチ理解しにくい。現代美術でよく感じる「ついて行けない感じ」感じ、ではなく、身近で分かりやすいけど、アートなんだろうか?と思ってしまう。

 

一度作品を添削してもらったフランス在住の画家の先生によると、村上隆は優れたアーティストだけど、日本では海外ほど評価がされていないと。

 

さて、その2010年の展示ですが、ベルサイユ宮殿のくすんだ黄金色で統一された一室。同じく、くすんだ黄金色のルイ14世の像と並んで、ウサギのような得体のしれないカラフルなフィギュア2体が並んでいました。当然ですが、その違和感たるや衝撃的です。(お見せしたいですが、著作権とかあるので、すみません。)

 

ベルサイユ宮殿では、定期的に現代美術の展示がされているようです。この展示は、カタールの王妃が村上隆の大ファンで出資したとのこと。

 

さて、ここからなんですが、こういう私には「衝撃的なアート」について、「これはダメでしょ」と拒絶するのもアリですが、じゃ、なぜ?ここで展示?となりました。

 

要するに:
アートとは、自由の象徴。サブカルチャーのオタク・カルチャーをベースにしたアートを、権威のど真ん中に展示する挑戦的試みなのです。王室が大金を使って作った権威の象徴と、(失礼ですが)子供の玩具のようなフィギュアが並べられるというのは、現代の「自由」の象徴以外なにものでもないですね。

 

そう考えると、奇天烈に思えるデザインも、個人の心の自由をとことん追及した、村上隆流の主張なのでしょうね。

 

私のような、芸術に関してはやや保守的なタイプからすると、不快なまでの「場違い感」は、何か考えるきっかけをくれる、大事な「不快感」かもしれません。

 

確かに、これまで俗に言う「オタク文化」については自分に縁のないものと思っていましたが、そこまでに魅了される若者がいるというのは、単なる社会現象ではなくて、何か本質的なものがあるのですね。

 

なんて、15年たった今、シニアの私にさえ考えさせる作品って、価値があるのかもしれませんね。アートが橋渡しになったのですね。

 

最後にちょっと笑える話です。

 

日本のアニメやキャラクターの話をしていて、フランス人の先生が「日本の”エロ吉”の人形を台湾でもらった」と言ったので
「え、え、エロ吉いぃ?」と一瞬思ったのですが、「ハローキティ」のことでした。
フランス語はHを発音しないので、ハローがエロに聞こえたのです。

ここもポーカーフェイスで通しましたが、たまに、こういうことが起こります。

ま、ハローキティだけにカワイイ話ですね。

仏語レッスン:アルジェリアの作家ムハンマド・ディブ

一昨日はブルターニュ在住のJulie先生のレッスンでした。

とても落ち着いた声、様子で話す若い女性の先生です。

 

声とか話し方って、教師、特に語学教師にはとても大切な要素だと思います。

 

特に今回の作品は、植民地時代のアルジェリアの小学校のフランス語の授業のシーンで、重くはないですが、落ち着いて読まないといけない内容でした。

 

当時のフランスの植民地政策の一環として、子供たちはフランス語を学んでいました。

今回の抜粋は、自分たちの生活とはかけ離れたフランスの豊かな家庭の団らんのシーンを手本にして、あたかも自分たちの家庭のように作文する。しないと鞭で叩かれる、という部分でした。そしてそれを客観的に批判している子供が主人公です。

 

この作家の母国語はアラビア語ですが、フランス語を学び、それを第2の母国語として、このような作品を書いています。とても控えめで気品ある性格の作家で、文にもそれが現れているように感じました。

 

例によって抜粋を読むだけですが、大人が課した植民地政策ゆえに、子供たちに強いられた「嘘をつくのが勉強」ということに気づく主人公のまっすぐな論理に心を打たれます。

 

このような内容は、ある意味フランスへの批判です。これを教材として学ぶ姿勢は知的に健全だなといつも感じます。私が習った仏語のオンライン講師の何人かは、フランスを本当に理解したければ、アルジェリア問題は必須、と言って、これまでも多くの教材を選んでくれました。

 

こういう内容ですから、Julie先生の落ち着いた声のレッスンは、こちらも一層真摯に取り組むことができるのです。

 

ちなみに、声は出し方で変わると思います。そして心の在り方一つで変わってくると思っています。自分もできるだけ、落ち着いた声の出し方をしていきたいと思っています。そうすれば心も落ち着いてくるのです。大事ですね。

 

 

 

 

 

 

仏語レッスン:ベトナム投資の話…またもなぜか癒し

先週のパリ住み、元IT企業勤めの仏語の講師のレッスンです。
3年ほど前から受講しています。
プロ意識が高く、生徒に合った教材を毎回選んでくれます。

今回は、ベトナムの投資誘致に関する2分ちょっとのニュースでした。
ただ単にニュース内容の理解だけでなく、まず地図でアジアの国々を確認。
…普段使わない情報で、さっと名前が出てこない。地理に弱いです。

 

その後、内容に関する質問に答えていきます。
ベトナムでは工業団地が次々とできて、フランスの企業(もと植民地ですから)や韓国、中国の企業までが工場を持っている。コストの観点から中国から工場を移す企業が増えているとのこと。港湾事業はフランスの大手が進出。(情報はたぶん数年前のものです)

 

実は、こういうテーマは、私にとって少し気持ちの「救い」になります。

かつの仕事は英語通訳で、仕事に必要なので、投資、貿易、経済一般について、日本語、英語で知識があります。
それが、リタイアしてしまうと、身に着けた知識は無用の長物。知識を使うことなど皆無の上に、うっかり話すと、「かっこつけてる」と言う印象さえ持たれるようです。
なかなかの空しい感覚でした。

 

それが、フランス語学習という名目があると、思う存分発揮できるので、ストレス解消になるのです。

 

リタイアって、覚悟を決めるのは簡単なようで難しいですね。たまに、年齢的にリタイアしたと思しき男性が、店のレジなんかでちょっと荒れているシーンに出くわしますが、本当に難しいんだなと思います。

 

さて、レッスンですが…

先生は私の経験を知っているので、別に驚かないし、(でもアジアの地理に弱いのには驚かれた(笑))、話はフランスの大企業の面白い話(ちょっとゴシップ気味の)に発展。

 

他の講師からもよく聞く名前が、ルイヴィトンの、LVMH (モエ・ヘネシールイ・ヴィトン)で、目ぼしいファッションブランド、時計宝石、高級ワインなどが傘下にずらっと並んでいて、まず驚かされます。

 

もう一つは、航空機産業のダッソーです。ダッソーの以前のトップは、経営だけでなく、飛行機の操縦にも詳しかったとか。フランスでもそうなんだなと思ったのは、ダッソーは新聞のフィガロの持ち主なので、フィガロは航空機事故のニュースは少し及び腰だとか。

 

そして、日本の大企業の話に。フランス人は、まず「ミツビシ」について尋ねてきます。有名なんですね。何しろ扱ってないものはない、というイメージです。あるフランス人の友人は「エアコンはミツビシ買ったよ」と。(余談ですが、「三菱鉛筆」は、マークまで同じですが、全くの別会社です。)

 

などなど…。

 

まあなんとか、気持ちが落ち着きますね。
フランス語サマサマです。

 

不思議な心の支えー仏語の小説

月曜日に仏語のオンラインレッスンがありました。

フランスのブルターニュに住んでいる若い女性講師です。

実はずっと文学系のレッスンが可能な講師を探していて

やっと見つかった先生です。

 

今回2回目で、教材はある女性作家の作品でした。

作品と言っても一冊読むわけではなく、

こんな感じの抜粋で、これで、この小説「読んだぞ!」は言えない長さです(笑)

 

テーマは奇しくも今週土曜7月5日が独立記念日アルジェリア

父がアルジェリア人、母がフランス人の娘が母方の祖父と話す場面でした。

文体が個性的で、パンチの効いた描き方でした。

 

このテキストは5年前から使っていて、

数だけですが、たぶん60作品以上は勉強しました。

でもご覧の通り、短い抜粋ですから全然自慢にはなりません。

 

タイトルの「不思議な心の支え」と感じたのは

レッスンのあった夜は、なんだかとても精神が安定して、ぐっすり眠れたからです。

 

自分でもよく分からないのですが、

今の環境だと、自分の狭い世界で悶々とすることが多くなって

うっかりすると、結構滅入ってしまっています。

 

小説、特にこの小説のようなタイプは、

自分の世界とはかけ離れているけど

日本や自分自身との共通点は多く見いだせて

遠くからだけど正確に自分を見る視点を与えてくれる気がします。

 

だから落ち着いたのかも、と推測しています。

 

あと、これは少し残念な話ですが

アルジェリアの歴史の話の延長で、日本について尋ねられたので

率直に自分の知識に基づいて意見を述べました。

…これが、日本人同士だと、なぜか難しい。

それもあるかも知れないと思いました。

これはどうも私だけではなく、

ある生徒さんも英語で話すと急にオープンは自分が出る

と言っていました。

文化的なものだと思いますが、日本語を話すと、必要以上に自分を抑制するのかもしれません。

 

ともあれ、これからも、少しずつ、ちょびっとずつ読んで

ほんとに一作品一作品苦労して書いてくれた小説家に

沈みがちな心を助けてもらっていこうと思います。

 

 

ザホ・デ・サガザン? シニアの知的雑食生活

昨日のフランス語のレッスンは、

Zaho de Sagazan というフランスの若い女性歌手のインタビュー。

パリ五輪の閉会式でピアフの「パリの空の下」を歌った歌手で、

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001421.000060591.html

 

ニュースなどで見ているはずですが、

記憶にありませんでした。

 

華々しい受賞歴で才能溢れる彼女ですが、

インタビューは、普通の若者、意外でした。

 

さて。言いたいのは…

 

実は今のポップ音楽は苦手な分野で、最初は「あーあ」でした。

まず、世代的にわからない。

インタビューでは、「クラブ」「テクノミュージック」の話がでますが

クラシック好きには、普段縁のない分野。

(テクノはYMO坂本龍一さんしか知らない)

 

それでも、教材だしなあー好きなフランス語の先生のチョイスだしなー

で、無理無理YouTubeを何度も見て、

単語調べたり、ウィキペディアでリサーチしてると、

「そう悪くないかもね」などと、いとも簡単に翻意(笑)。

 

これなんです。

勝手に名前つけましたが

「知的雑食性」

普段の生活にはない

「非日常」に首をつっこんでいる自分を発見するのです。

 

フランス語の教材でなければ、自分からは「絶対」手を出さない。

 

単調で、ややもするとネガティブな思考が多くなるシニア生活。

無理無理でも知的雑食は、意外とメンタルの安定にいいかも、です。

でも例えば孫と一緒にヒップホップ聞きに行くとかは?

やっぱそれは無理だなあ!

 

SNSで日本語をフランス語で教える

2月から、とある言語学習交流サイトで、日本語を勉強したいフランス人、もしくは母国語レベルでフランス語を話すヨーロッパの人と、チャットで交流し始めました。

 

慣れるまでは、アクシデントとまではいかないものの、ちょっと変わったフランスのメンバーさんとも出会い、時間を取られましたが、今は安定して日本語を学びたいフランス女性数人とやり取りしています。

 

日本語教育の専門ではありませんので、ざっくりした説明をフランス語でするのですが、それがとても面白いです。私のフランス語のレベルはそこそこなのですが(何しろ7年もやってますから)、自分の楽しみ以外何の役にも立たないまま終わるかなあ、と思っていましたから、意外なところで活路が見いだせたわけです。若ければ英語のように仕事に活かせますが、これがシニアの悲しいところで。

でもこれならできる。

 

趣味として日本語を学ぶ海外の人たちは、当たり前ですが、日本が好きなのです。ですから、私は自分の国に対して失望することが多くて、やや批判的ですが、それは一切伝えません。ただ、たまに、主に男性にですが、日本で不愉快な経験をしたことを打ち明けられることがあり、それは共感しながらも、できるだけ前向きに説明します。見方を変えて、日本人とうまくやっていってほしいですから。

 

そうこうするうちに、私の日本に対する考えもかなり肯定的なところも出てきました。

面白いですね。こんなふうに私自身が変わっていく。

アラ古希でも、何が起こるか分からないですね。